有限会社 小林製作所

CORPORATE INFORMATION

企業紹介

仕事に夢を持ってほしい。

国内のスタッフにも、海外のスタッフにも1人ひとりが自分の仕事に夢を持ってもらいたいと考えています。
今後の展開については、日本と海外生産のどちらかに重きを置くというのではなく、
為替状況や納品先からの距離などを勘案して、最適な場所・方法でモノづくりを行っていきます。
だからこそ、現場スタッフ全員に海外のモノづくりを経験してもらい、日本からの視点だけではなく、
広い視野を持って仕事をし、夢をカタチにできる会社を築いていきたいと思います。

ヒト作りも板金加工も情熱が肝。
「鉄は熱いうちに打て」です。

私たちは、創業当時からヒトづくりと仕組みづくりに注力してきました。
特に近年では利益体質への転化・カイゼン・ムダ取りなどについては、外部講師を招きスタッフ全員に学んでもらいました。
技術力向上については、難しい試作案件でも勉強になると判断した場合は意地でも受注し、スタッフに取り組んでもらいます。
トライ&エラーを繰り返してこそ、技術・設備の不足が明確となります。
今は試作案件をもっと取り込むために、3次元CADの導入も実施しました。

また、品質管理面では5Sの徹底。そして、カンバン方式の考え方に基づき「ムリ・ムダ・ムラ」を排除した倉庫管理を実施。
仕組みの土台部分は、私のトップダウンで進めました。
しかし、その後はスタッフが自主的なカイゼンを実施し、カンバンには保管場所・安全在庫数・発注リードタイムなどを明記し、
誰でも一目で理解できる管理体制になっています。会社の資本はやっぱりヒトと仕組み。
これからも色々なことに挑戦し続ける会社にしていきたいです。

ヒト作りも板金加工も情熱が肝。 「鉄は熱いうちに打て」です。

「最適なモノづくりとは、適地適産の考えに基づき、どれだけフレキシブルな対応ができるかです。その考えから、2012年2月に生産拠点のひとつとしてタイ工場を設立しました。インフラさえ整っていれば、タイでも日本とそれほど変わらない環境でモノづくりができます。京都とタイ─生産拠点の場所が重要なのではありません。お客さまにとって、一番適した方法・場所で対応できるかどうかがポイントです」と代表取締役の小林裕明氏は語る。有限会社小林製作所は、京都府長岡京市にある板金サプライヤー。フォークリフト関連の仕事をメインに、自動車・照明器具・分析機器関連の部品製作など様々な分野の仕事を手がける。その一方で2012年2月には、タイ王国ラヨーン県に「Kobayashi Kako.Co.,Ltd」を設立。さらに小林社長は、工業用ゴム・各種金属部品などの製造・販売を行う大手商社のテクニカルアドバイザーも務める。

火災による工場全焼から再起を果たす。

同社は、小林社長の父である先代が1955年、プレス加工業として個人創業。1969年に法人改組し、この頃から板金加工業を中心とした業態にシフトし、パンチプレスやレーザーマシンなども順次導入していった。2003年には、先代の体調がすぐれなかったこともあり、当時25歳だった小林社長が事業を引き継いだ。社長就任後は、創業当初から手がけてきたフォークリフト関連(中厚板がメイン)の仕事のほか、薄板小物の部品加工、試作加工、照明器具関連などの仕事を積極的に取り込み、業容を拡大していった。しかし、2006年12月に本社工場が全焼するという災難に見舞われ、同社は大きな決断を迫られた。「工場だけではなく、パンチングマシンEM-2510NTやベンディングマシンFBD-5012LDなどの設備も一部再起不能になりました。廃業もやむなしと考えたこともありましたが、いつまでも暗いことばかり考えていても始まりません。出火原因は放火ですが、結局のところ、自分たちの危機管理の甘さが遠因です。大きな代償でしたが、この火事の経験から徹底したセキュリティ対策やリスク管理の必要性を痛感しました」と小林社長は当時の心境を語ってくれた。本社工場の再起を目指すにあたり、当初は中古機の導入も考えたというが「お客さまの多くは仕事を発注される前に、板金サプライヤーのWebサイトや工場見学などで保有設備を確認し、その会社の能力を判断する。中途半端な設備投資が一番よくない」と考え直し、加工マシンの新規導入を決断した。そして2009年中に、パンチングマシンEM-2510NT(2代目)、レーザーマシンLC-2412F1NT+AS-2412F1、ベンディングマシンHDS-1303NTを順次導入していった。結果的に、この時の判断が功を奏し、新規案件に結びついて、同社の業績は再び伸びていくことになった。火事直後にアマダが行った水浸しになったベンディングマシンの修理・メンテナンスや、迅速な納入対応については、「大変ありがたかった」(小林社長)と語っている。

デジタル化を推進する日本工場。

日本本社工場モノづくりは、展開〜ブランク加工〜曲げ加工〜溶接〜組立〜品質管理まで対応する。現在、同社の得意先社数は約50社で、そのうち約30社から定期的に受注。新規品が30%を占める。得意先から受け取る図面は紙図面が70%、2次元データ(DXF)が30%となる。取り扱う材料は、鋼板が50%、ステンレスが25%、アルミが20%、SPFC440(ハイテン)・真鍮・銅などが5%で、加工板厚は0.1〜19mmに対応する。売上比率は、メインのフォークリフト関連が30%、照明器具・特殊車両・分析装置関連などが合わせて70%となる。2007年のEM-2510NT(1代目)導入までは、フォークリフト関連が約60%を占めていたが、仕事量が減少したというよりは、他業種の割合が増加してきたことで比率が下がってきた。
「1社依存のリスクは感じていたので、EMを導入することにより、京都地域の特徴である薄板・精密板金の仕事を地の利を活かしながら少しずつ取り込んでいきました。そして、2009年にLC-2412F1NTも導入したことで、ニーズがあったステンレス(板厚12mm)の切断や複雑形状の試作も受注しました。F1用にPSA(窒素ガス発生装置)を導入しており、クリーンカット(無酸化切断)による高品位なレーザー切断を可能としています。F1導入以前は、オペレーターが付きっきりで夜間の材料供給をすることもあったので、24時間稼働が可能となったことで生産性は大きく向上しました。F1の月間稼働時間は約500時間です」(小林社長)